関西人はケチで関東人はお金の話をしたがらないのはなぜ

誰しもが「関西人はケチ」というイメージがあるのではないでしょうか。関西は元々商人の街なので、お金に細かい人が多いのは確かでしょうね。商売をやっていく上でお金に細かくケチケチしないと儲からなかったからでしょう。その考えが今の関西人に受け継がれたのではないでしょうか。

「ケチ」と一言で片づけられると何も言えなくなってしまいますが、関西人は「お金にシビア」「お金の使い方がうまい」「お金の価値を知っている」とも言われています。商売人気質らしく、小さいころから「安くていいもの」を見分けることを教え込まれます。値段に見合っていないものは値切ってでも安く買うのが関西人です。関西人にとって「値切る=交渉」なんですね。値切るのは、本当に安くしてもらいたいのもありますが、関西人のコミュニケーションのひとつでもあります。売る側も値切ってくるのを待っているわけです。たまに、関西以外の人が来てついている値段そのままで買おうとしたときは、店員が慌てて「サービスしたるわな」と、持ちかけるような光景もよく見ますね。

関西人はケチというより「無駄が嫌い」「節約上手」な人種だと思います。例えばタクシーを例にあげると、関東のタクシーは黄色・きみどり・オレンジなどカラフルな車ばかりですが、関西は90%以上が黒です。これには理由があり、タクシーの電飾を取ればハイヤーとして使えるからなんですね。関東では、タクシーとハイヤーは完全に別物ですが、関西ではタクシーとハイヤーが1台でまかなえるという効率の良さ!これもケチなんですかね?

関東では、露骨にお金の話しをするのはタブーみたいな風習がありませんか?年収とか、持ち物の値段とか、仲が良い友達同士でもお金の話しはベールに包まれていますよね。そこが関西との大きな違いです。関西では、露骨に相手の持ち物の値段を聞きます。「それ、なんぼやったん?」と。これはまったく悪気がなく、相手より自分のほうが安く買えたことに喜びを感じる関西人として、純粋に気になるところなんでしょう。逆に関東は、高く買えたことに喜びを感じます。バーゲンで安く買ったことは恥ずかしいことだと思っています。いきなり値段を聞かれた関東の人にしてみれば、プライベートに土足で踏み込まれたような気分になるみたいですね。

ちなみに、物の値段だけでなく、初対面の人に対して「年収いくらなん?」なと、度胆を抜くような質問をするもの関西人です。合コンで相手に年収を聞くことを当たり前とする関西人に対し、「いきなりそんな失礼な質問はできない」という関東人。関西人にとっては、失礼という感覚はありません。本音で話したいというだけなんですね。どちらが正しいというわけではなく、それぞれの文化の違いですね。

関西と関東に半々で住んでいる私からすると、どちらがいいとは決められません。腹を割って本音で話してくれると気が楽になるので、遠回しに言ってくるよりズバッと言ってもらいたいときもあります。しかし、関東の相手を気遣いながら、プライベートな部分には踏み込んでこないというのもすごく大事なことだと思います。誰にだって話したくないことってあるじゃないですか。そんな気持ちを察してくれる気遣いってすごいなって思います。

どちらが正しいとかではなく、どちらもその人の考え方なんですよね。それを理解した上で付き合えたらいいなとは思います。本音で話しつつ、親しき仲にも礼儀ありの精神を持っていれば大丈夫かな。