関西と関東で知らない人に道を尋ねる実験をしてみました

関西と関東で知らない人にいきなり道を尋ねると、どういう反応を示すでしょうか。おせっかいな関西のほうが親切に教えてくれると思いきや、関東のほうが教えてくれる確率は若干高かったようですよ。地方からでてきている人が多い関東では、自分も知らない人に助けてもらったということもあり、丁寧に教えてくれるのかもしれませんね。昔の自分をみているような感じなのかもしれません。あとは、地下鉄など関東はとにかくわかりづらいのも原因かもしれません。乗り換えなど、尋ねられることに慣れているというのも理由なのではないでしょうか。

まずは関西の反応です。関西で道や乗換案内を尋ねると、もちろん教えてくれる人はたくさんいます。いるんですが、聞かれたことだけに答えるのではなく、余計な話が多いのが特徴かもしれません。「お姉ちゃん、どっから来たん?」から始まり、「何しに来たん?」「大阪は何回目や?」など。しまいには「たこ焼き食べたか?」など。「食べてません」なんて言おうものなら「ええ店知ってんで。案内したろか」とまで言ってくる人も中にはいます。道を聞いただけなのに、断るのが大変!みたいなことになったりすることもあります。

ありがた迷惑なのが、知らないのに教えてくれようとする関西人です。道を尋ねて、知らないのに「多分こっちやったと思うねんけど~」と言いながら、一緒に悩んでくれる人ですね。本人は「何とかしてあげよう」という気持ちなんでしょうが、知らないならひと言「知らない」と言ってくれた方がありがたいことがあります。これは関西人をかばうわけではないのですが、悪気はまったくないんですね。一緒に探してあげようという面倒見の良さからきているのですが、おせっかいになっちゃっている悪いパターンですね。

関東ではたいていの人は親切に教えてくれます。イヤホンをしている人でもはずしてきちんと聞いてくれる人が多いのにはびっくりしました。地下鉄の乗り換えや道がわからない人は「おのぼりさん」として捉えられる傾向にありますが、おのぼりさんをバカにする人はそんなにいませんね。関東では地元出身より地方出身者が多いからではないでしょうか。道を聞かれ人も関東にでてきて間もないころは、やはりいろんな人に助けられたはずです。「上京して右も左もわからないときに自分が助けてもらった」から、「上京したてのわからない人は同じように助けてあげる」、というプラスの連鎖が働いているような気がします。

関西との違いは、自分から声をかけることはあまりない、というくらいでしょうか。関西は地図を見ながらウロウロしているだけで誰かが声をかけてくれることがあります。他人に話しかけられないシャイな人にとってはありがたい存在ですね。

関東の人に道を聞くと、そんなに感情を表さず、淡々と教えてくれます。関西との大きな違いは、余計なことはしゃべりません。聞かれたことだけに応えるといった感じですね。わからないときは「すみません、わかりません」と申し訳なさそうに言ってくれます。別に悪いわけじゃないのに、謝ってくれる人が多いように思います。無視されることはまずないですね。あまりにも急いでいる人に声をかけると走って行っちゃうことはありますけど、これは選択した側のミスでしょうね。

誰かが面と向かって助けを求めてきたら、親切に教えてくれるのに東西の差はなかったというのが結果でしょう。これは「クールジャパン」として世界からもてはやされるひとつの理由です。よっぽどのことがない限り、面と向かって何かを聞かれたら教えてあげたくなるのが人情ですよね。人情に地域の差はなかった、というのが結果です。